Partner Cafe Interviews - Vol.4 Parklet

Partner Cafe Interviews - Vol.4 Parklet

Overview Coffeeではローストしたコーヒー豆を自社店舗で使用するほかに、飲食店やホテル、グローサリーストアなどのパートナーにもご利用いただいています。今回はインタビュー形式でパートナーの特徴や、Overview Coffeeとの関わり、オススメのコーヒービバレッジやレシピについてお聞きしました。

第四回のゲストは東京・日本橋のベーカリーカフェ〈Parklet〉から、バリスタのAyaneさんです。ParkletとOverview Coffeeとの関係は長く、2022年にParkletの1号店が日本橋小舟町でオープンする前に遡ります。開業前には機材選定やバリスタトレーニング、ビバレッジプログラム全体のディレクションを監修し、開業から現在までコーヒーのクオリティサポートを担当しています。

今回はバリスタのAyaneさんを通して見える、Parkletの世界観や魅力をお伝えします。

 

Overview Coffee : AyaneさんがParkletで働くことになったきっかけや、コーヒーに興味を持った背景についてお聞かせください。

Ayane : 日本橋小舟町のベーカリーカフェ〈Parklet〉でバリスタをしている迫采音です。出身は広島市で2024年1月に東京に引っ越し、2月からフルタイムスタッフとしてParkletに加わりました。広島に住んでいる頃から、東京に来るたびにParkletにはお客さんとしていつも来ていました。短い滞在期間の中で行きたいお店は多いですが、それでもParkletにいつも来ていたのは、お店の雰囲気も良いですし、公園が隣接していることからお子様連れの家族や、近くに住んでいる人、お仕事の休憩時間にフラッと寄る方、あらゆる国の観光客の方が一つのお店に集まっていることも含めて、この空間がとても魅力的でした。東京に引っ越してきた時にちょうどスタッフの募集をしていたので迷わず応募して翌月から働きはじめることができました。

コーヒーに携わるきっかけですが、もともと学生時代に韓国に興味があって休学して渡航するつもりでいましたが、ちょうど新型コロナウィルスが蔓延しはじめて計画が立ち消えてしまいました。それでも、いつか状況が変わる時に向けて準備しようと思って、広島のコーヒー屋さんで働いてスキルを身に着けることにしました。それがなぜコーヒーであるかは、韓国はカフェカルチャーが盛り上がっているからという理由です。

 

Overview Coffee : コーヒーのキャリアをスタートしてからどのような経験を得ましたか?

Ayane : キャリアをスタートしたお店と、その次に働いたお店はどちらも自家焙煎のコーヒー専門店でした。そこで基礎から学ぶことができたのですが、ハンドドリップやエスプレッソの抽出から調整までを学びました。ハンドドリップでは2杯のコーヒーを同時に淹れたときカップクオリティに差がない練習をしました。エスプレッソのトレーニングではJBC(ジャパン バリスタ チャンピオンシップ)の競技ルールをもとにアレンジた模擬試験のようなかたちで、15分間でエスプレッソの調整と、4分間でエスプレッソ2杯とミルクビバレッジを2杯、計4杯を作る試験があって練習を何度もしました。あとは日々の仕事のなかでセンサリースキルも磨かれました。働き始めた当初は専門的にコーヒーを学ぶことは考えていなかったんですが、結果的にはそこでの経験がとても貴重でした。

東京に来ることをきっかけに、次はコーヒーだけではなく食べ物や色々な要素がある飲食店で働きたいと考えるようになりました。人と密に繋がれるところがコーヒーの良いところだと思っていますが、同じ用に食べ物を通してそれができますし、Parkletではできるだけ手作りで国産の食材を使用しているので、お店に来てくださるお客様だけではなく、生産者さんとのつながりがあるところも好きです。

Parkletには、公園の様に誰もが分け隔てなく来られるお店にしたいという思いがあり、大きな窓やオープンキッチンは風通しの良いコミュニティになる様にという意味が込められています。その中で、コーヒーはOverview Coffeeが焙煎したエスプレッソと、フィルターコーヒーをオープンから毎日提供しています。

 

Overview Coffee : Parkletが開業した2022年からOverview Coffeeはチームの一員としてコーヒーとビバレッジ全般をサポートさせていただいています。コーヒーを飲むお客様からの反応や、Ayaneさんが感じるOverview Coffeeの印象はどうですか?

Ayane : Overview Coffeeの〈ESPRESSO〉でエスプレッソドリンクを提供しています。〈LATIN AMERICA〉や〈AFRICA〉〈EARTHRISE〉のようなシングルオリジンのフィルターローストの豆はバッチブリューで、日替わりで提供しています。お客様から聞くコーヒーの反応ですが、今まで浅煎りのコーヒー飲んだ事ないけどこのコーヒーは飲みやすいとお褒めを頂くことがあります。飲んで気に入っていただき、そのままコーヒー豆を買ってくださる時もあって、そんな瞬間がすごく嬉しいです!ご注文いただくことの多いメニューは本日のコーヒーとカフェラテです。

私の好みですが、今発売している〈LATIN AMERICA〉が特に好きです!産地はリジェネラティブ・オーガニック認証を取得したニカラグアのサカクリですが、とてもジューシーで甘さのあるコーヒーです。マウスフィールが滑らかでとても良いので、コーヒー豆自体にストレスをあまりかけないようサラッと抽出する事がポイントだと思っています。冷めても美味しいコーヒーが良いコーヒーだと思っているんですが、ニカラグアのサカクリにはそれを感じます。

Overview Coffeeが提供するコーヒーはどれも質感や甘さがあって穏やかで日々のコーヒーという印象があります。穏やかな山のようなイメージで、厚みと余韻、甘さとのバランスがあって、時間の経過とともに馴染んでいく感じがしています。どんなに忙しい時でも飲むとホッと心を落ち着かせることができるコーヒーです。
 


Overview Coffee : Parkletはサワードウだけじゃなく、ペイストリーや店内のフードメニューも充実していますが、オススメやコーヒーとの相性はどうですか?

Ayane : 寒くなってきたのでオススメのドリンクはホットカフェラテです。エスプレッソとミルクの甘さのバランスがとても良いと思います。カフェラテと相性の良いペイストリーだとプレッツェルの乗ったブロンディがオススメで、スタッフ内でも人気があります!

フードメニューでは季節の食材を使ったスープとカントリーブレッドの組み合わせはぜひ試していただきたいです。あとは、軽食にもお菓子にもなるスコーンもオススメです!

Parkletでは、ここ10年で広まりつつあるサワードウブレッドを作っています。小麦粉と水だけで起こした自家製の酵母と数種類の国産小麦粉を使用して、生地に極力ストレスをかけずに仕込んでいます。一晩ゆっくり発酵させる事で素朴ながら豊かで複雑な味わいと風味があります。

焼いた当日にスライスして食べて頂くのがおすすめですが、翌日以降しっかりとトーストすると食感が変わるので、時間の経過に合わせて楽しんでいただけます。バターやジャム、味の濃い料理とも相性抜群なので是非色々なお召し上がり方で楽しんでください!

 

Overview Coffee : 最後に、Parkletの楽しみ方や、取り組みについてお聞かせください。

Ayane : Parkletがある日本橋エリアはオフィス街だと思われがちですが、地元の方を筆頭にお祭りや伝統的な催し物が行われています。今年の夏にはParkletが面する堀留児童公園で夏祭りがありました。Parklet周辺には美味しいご飯屋さんもたくさんあります。知れば知るほどとてもあたたかいエリアだと思います。

最近、Parkletでは木曜日と金曜日にナイトタイムの営業がはじまって、ワインを中心にお酒と料理でゆったりとした時間をすごしていただけます。コーヒーとの相性で言えば朝の時間、朝日が店内に差し込む時間帯がとても大好きです。ペイストリーも午前中は種類が豊富ですのでオススメです。

Parkletではフードロスを削減するために、食べられる所は全て使用し、手作りな所にこだわっています。持ち帰りの容器やカトラリー類も環境に配慮した素材のものを使用しています。あとは牛乳パックは捨てずに、乾燥させたあとに保管してリサイクルの回収に出しています。回収システムがあるわけではないので、直接持ち込む手間はかかりますが大切なことなので継続しています。日々の営業のなかで少しずつ見直して、より良いお店になるようにしています。

 

Parklet

営業時間:月〜水曜日 土〜日曜日 8:30 - 18:00(LO 17:30)
     木〜金曜日 8:30 - 22:00(LO 21:30)
定休日:なし 
住所:〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町14-7 ソイル日本橋 1
Web:https://parkletbakery.com/
SNS:https://www.instagram.com/parkletbakery/