Partner Cafe Interviews - Vol.3 nephew
Overview Coffeeではローストしたコーヒー豆を自社店舗で使用するほかに、飲食店やホテル、グローサリーストアなどのパートナーにもご利用いただいています。今回はインタビュー形式でパートナーの特徴や、Overview Coffeeとの関わり、オススメのコーヒービバレッジやレシピについてお聞きしました。
第三回のゲストは東京・富ヶ谷のカフェ〈nephew〉から、バリスタでカフェタイムマネージャーのIkumiさんです。コーヒーに興味を持ったきっかけから、nephewの魅力や環境面での取り組みについて伺いました。
Overview Coffee : Ikumiさんがコーヒーに興味を持ったきっかけついてお聞かせください。
Ikumi : 東京・富ヶ谷のカフェ〈nephew〉でバリスタを担当している渡辺生海です。2023年9月にnephewにバリスタとして加わり、2024年7月からはカフェタイムマネージャーに就任して店舗運営全般のほかに、nephewのECサイトの運営や、オリジナルグッズの開発も担当しています。
出身は大阪で、nephewで働く直前まで大阪で仕事をしていました。前職は自社焙煎を行うコーヒーブランドのカフェでバリスタをしていました。もともとコーヒーが苦手で飲めなかったんですが、当時私はカフェと同じ建物に併設する別の飲食店で働いていたんですが、隣のカフェ(前職の店舗)からいただくコーヒーが美味しくて、飲めなかったブラックコーヒーが好きになりました。
以前はコーヒーの「苦み」がダメだったんですが、その時飲んだコーヒーはフルーティーで、コーヒーなんだけどブルーベリーのような風味を感じたことが新鮮な体験でした。そこからバリスタとして働くことに決めて、前職で基礎を学びました。以降は浅煎り・深煎り問わずそれぞれのコーヒーが持つ魅力を楽しめるようになりました。
プライベートでは抽象画を描くアーティストとして活動してます。コロナ禍での外出自粛をきっかけに、たまたま部屋にあった絵の具を使って花の絵を書いたことがきっかけでした。それから絵を描き続けて、増えていった作品を外に出してみたいと思い、2023年4月に大阪で初めて個展を開催しました。
Overview Coffee : nephewについてお聞かせください。
Ikumi : 2023年8月まで大阪で仕事をしていて、9月に東京に引っ越し、すぐにnephewで働くことが決まりました。nephewは〈& SUPPLY〉という会社が企画から運営までを行っているカフェなんですが、会社のビジョンは『「まるで旅をしている時間」を日常に作りだす』です。内装設計やグラフィックなど、空間にまつわるデザインすべてを自社で作って、フードやドリンクはもちろんですが、スタッフのサービスを通して「心が高鳴る瞬間の創造」を目指して店舗運営に取り組んでいます。
nephewは代々木公園からすぐ近くにあるんですが、古民家を改装して2021年4月に開業しました。朝から昼は「カフェ」として、夜は「ビストロバー」として時間によってコンセプトを変えて営業しています。私がマネジメントを担当しているカフェタイムは、焼き菓子を中心にしていて、ひとりでいらっしゃる方もいれば、友達とおしゃべりをしながらお菓子やコーヒーを楽しむ方が多いです。たくさんのお客様に楽しんでいただきながらも、地域に根づいたお店であることを大切にしています。
& SUPPLYでは池尻大橋の〈LOBBY〉と〈Staff Only〉や、神泉の〈Hone〉と、合計4店舗を運営していますが、飲食店を運営する以前はクリエイティブを中心とした事業をしていました。どの店舗も自社で開発をしていて、素材の特徴を活かすことを心がけています。nephewではお風呂場で使うようなタイルをカウンターに取りいれながら、木材と組み合わせることでユニークな印象を生んでいます。あまり組み合わせることのない素材を合わせることでユニークなカウンターを創作しました。
Overview Coffee : Overview Coffeeを取り扱うようになったきっかけや、お客様の反応はどうですか?
Ikumi : 2021年の開業時から、Overview Coffeeのコーヒーを提供し続けています。弊社代表とOverview Coffeeの代表が以前ルームメイトだったことがきっかけだったようです。私が加わる以前ですが、焙煎所がある瀬戸田にチームで伺って焙煎工程を知る研修もしていただきました。
nephewではエスプレッソビバレッジをメニューの中心にしていて、夏はコールドブリューも提供しています。常連さんのなかでは、このあたりでnephewのカフェラテが一番好きだと言ってくれる方もいてとても嬉しいです。適度にボディのあるエスプレッソとミルクの相性が良く、甘さと質感が感じられるところが特徴です。
スタッフからはコールドブリューが人気のメニューです。エチオピアのコーヒー豆を使用していますが、軽やかさと柑橘のような風味が夏にぴったりだと思っています。海外からいらっしゃる方の反応も良くて、コールドブリューが美味しかったのでそのままコーヒー豆をご購入される方もいます。
Overview Coffee : これまでOverview Coffeeが提供したコーヒーの中で、Ikumiさんが好きなオリジンは何ですか?
Ikumi : コーヒーを好きになったきっかけがエチオピアということもあって〈AFRICA〉のコーヒーが好きです。特に2023年の秋に飲んだエチオピアのAricha(アリーチャ)は印象的でした。甘さに丸みがあって、まろやかで、香ばしさと甘さのバランスがとても良かったです。
産地や収穫年にもよりますが、他で飲むエチオピアのコーヒーはベリー系に寄った印象を受けることが多いですが、Overview Coffeeが焙煎しているものは熟した甘さやテクスチャーがあって、バナナのような果実味を感じました。
あとはフレンチプレスで抽出した〈LATIN AMERICA〉のホンジュラスも甘さがあって良かったですし、つい最近までの〈ESPRESSO〉は以前よりも焙煎がしっかりしたこともあってミルクとの相性が良かったです。
Overview Coffee : nephewでオススメのコーヒービバレッジとレシピをお聞かせください。
Ikumi : やっぱりコールドブリューをオススメしたいです!基本的にはエチオピアのコーヒー豆を使用してるんですが、軽やかで、風味が豊かで、明るい印象がとてもオススメです。レシピはOverview Coffeeが推奨しているものを基準にしています。
・コーヒー豆:80.0g
・水:1000g
・中挽きのコーヒー豆
・抽出時間:冷蔵庫で12時間以上
参考記事:コールドブリューのつくりかた
あとはコーヒーとスイーツとのペアリングであれば、カフェラテとキャロットケーキの組み合わせがオススメです!nephewではすべてのスイーツが自家製ですが、みなさんドリンクとのペアリングを楽しんでくれています。個人的にはコールドブリューとレモンケーキの組み合わせも好きです。
Overview Coffee : 最後に、nephewで行っている環境面での取り組みがあればお聞かせください。
Ikumi : まずはフードロスの削減を、カフェとディナータイム両方の営業で重視しています。私がマネジメントをしてるカフェタイムではお菓子をつくる数を細かく調整しています。お菓子は店内で作っていますが、お菓子を楽しみにきてくれる方が多いので品切れにはならないように、でもロスが発生しないように細かく作り分けています。
お菓子はレジ前に陳列しているんですが、夏場はサンプルだけを並べて提供するお菓子は冷蔵保管しています。そのためラップの消費量が多いので減らす工夫をしています。リユースできる蜜蝋のラップを試しましたが、飲食店で頻度高く使うには耐久性の問題がありましたが、より良くなるように試行錯誤しています。
また、テイクアウトでも工夫をしています。アイスのドリンクも紙のカップで提供しています。リッドはつけずに、必要な方だけがセルフで使用できるようにしていることと、飲み口がついたリッドにしているのでストローが不要です。ただし、シングルユースの削減をすることは大切にしながら楽しみにつながることも重視していて、紙のカップは数種類のデザインを用意しています。プラスチックではなく紙という素材だからできますし、受け取った方の反応がとても良いです。デザインを通じて心が高鳴る瞬間を創出するところが私たちらしい取り組みだと思っています。
nephew
営業時間:Cafe 8:00 - 17:00(定休日なし)
Dinner 19:00 - 24:00(火曜日定休)
住所: 〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷1丁目7-2
Web:https://www.andsupply.store/pages/nephew_yoyogipark
SNS:https://www.instagram.com/nephew_yoyogipark