Partner Cafe Interviews - Vol.1 Massif

Partner Cafe Interviews - Vol.1 Massif

Overview Coffeeではローストしたコーヒー豆を自社店舗で使用するほかに、飲食店やホテル、グローサリーストアなどのパートナーにもご利用いただいています。今回はインタビュー形式でパートナーの特徴や、Overview Coffeeとの関わり、オススメのコーヒービバレッジやレシピについてお聞きしました。

第一回のゲストは東京・池尻大橋のレストラン〈Massif〉から、バリスタのSonokaさんとMeiさんです。Massifは2023年8月にオープンしたレストランで、Overview Coffeeはコーヒー部門の監修として関わりました。

グランドオープンから1年が経ったMassifの現在地や、コーヒーを通じて表れるMassifの魅力をお楽しみください。

 

Overview Coffee : コーヒーに興味を持ったきっかけや、Massifでの役割をお聞かせください。

Sonoka : Massifでバリスタとカフェマネージャーを担当しているSonokaです。Massifのオープニングメンバーとして加わり、現在までバリスタとして仕事をしていますが、以前の勤務先でもOverview Coffeeを取り扱っていたので、私にとっては馴染のあるコーヒーロースターです。

学生時代は4年間韓国に留学をしていて、現地のカフェ文化に興味をもったことがきっかけでコーヒーを好きになりました。当時はカフェのデザインやラテアートが魅力的だったんですが、味わいを理解してスキルを高めたいと思い、大学卒業後にマイクロコーヒーロースターで働いたことをきっかけに、コーヒーの奥深さを感じるようになりました。

Mei : バリスタのMeiです。私は大学で食品の地域経済について研究しているなかで、コーヒーではありませんが生産者さんと交流する機会がよくあり、素材について興味を持ちました。大学卒業後は大手コーヒーチェーン店に就職し、店長を3年間勤めました。その後、コーヒーについての理解をさらに深めたくなってマイクロコーヒーロースターで働く傍ら、Massifでもバリスタとしてのスキルを磨いています。

Massifはレストランとしての営業がメインなので、メンバーのバックグラウンドが幅広く、スタッフの国籍が多様なところも働いているうえで楽しいです。

 Mei | Barista


Overview Coffee : Massifのコンセプトや特徴をお聞かせください。

Sonoka : Massifは池尻大橋に長年ある〈大橋会館〉という建物の1階に、2023年8月末に誕生した新しいレストランで、もうすぐ1周年を迎えます。レストラン営業がメインですが、フロアの構成がユニークで入口側は日中、カフェのように気軽に滞在できるコンセプトで営業しています。Massifは朝8時から夜23時まで営業していますが、カフェとしての営業は朝8時から夕方4時までで、その後ワインを中心としたバースペースに切り替わります。

コーヒーパートは立ち上げの時点からOverview Coffeeが監修として携わり、機材の選定からドリンクメニューの監修、トレーニングまでをしていただいています。エスプレッソマシンはカウンター下に埋め込まれているタイプの〈modbar〉を使用しているので、お客様とオープンなコミュニケーションを取ることができます。

また、レストランチームにペイストリーシェフがいるので、焼き立てのクロワッサンやガレットから、クッキーやスイーツをコーヒーと一緒に楽しめるところがMassifの魅力です。朝早くからやっていることもあって、コーヒーやペイストリーを通じてMassifというお店が近隣の方の日常の場所になってくれたらいいな、という思いでいます。

 


Overview Coffee : Overview Coffeeのなかで好きなオリジンや、Massifのなかで好きなコーヒーメニューは何ですか?

Mei : 一番好きなのは〈AFRICA〉で、なかでもエチオピアのAricha(アリーチャ)を飲んだ時はすごく記憶に残りました。華やかな香りや、甘さと酸味のバランスが心地良かったです。特に、ピーチのような風味が自分の好みにはまりました。

Massifの立ち上げ時に、Overview Coffeeから直接トレーニングをしてもらったんですが、カッピングをした時に産地ごとの特徴をつかみやすく、コーヒーへの興味が増しました。

そんな思い出があるので、MassifのメニューではAFRICAのプアオーバーが個人的には好きで、コーヒーを淹れるのも楽しいですし、飲んでもらってお客様にも気に入ってもらえるとさらに嬉しいです。

Overview Coffeeが推奨しているオーソドックスなプアオーバーのレシピをベースにしています。コーヒー豆 15.0gに対して、お湯を250g注ぐんですが、エチオピアらしい透明感を感じていただけると思います。


Sonoka : 私もAFRICAのプアオーバーが好きですし、美味しいコーヒーがすぐに提供できるバッチブリューもオススメしています。

他には、やっぱりお店だからこそ飲むことができるエスプレッソもいいですよね。オープン前にエスプレッソを調整して、朝一に美味しいエスプレッソを提供できるように準備をしています。

最近はブルンジのコーヒーをエスプレッソで使用しているんですが、黒糖のような甘さや、レーズンのような果実感があるところが好きです。

エスプレッソのレシピもOverview Coffeeが推奨しているもので、コーヒー豆20.0gに対して40gを抽出します。ブルンジの場合、抽出時間は22〜24秒ほどで比較的早く、バランスをみながら抽出量と合わせて調整をしています。

メニューにはありませんが、個人的には氷2〜3個をカップに入れて、そこに淹れたてのエスプレッソを冷やして飲むアイスエスプレッソが最近好きな飲み方です。

Sonoka | Barista & Cafe Manager 

Overview Coffee : Massifの魅力や、Massifならではのコーヒーの楽しみ方はありますか?

Sonoka : 朝から夜まで、表現がかわりながら営業をするところがMassifの魅力ですが、コーヒーという点ではやっぱり朝一の柔らかい光が差し込む時間帯に滞在していただきたいです。池尻大橋という街も含めてまだ静かな時間帯で、落ち着いた雰囲気で一日のスタートを迎えていただきたいです。

Massifでは〈Parlour〉というイベントを定期的に開催しています。ハイファイオーディオとターンテーブルをフロアに設置して、日曜日の夕方に音楽を聴くだけのイベントなんですが、そんな環境なので普段お店でかかっている音楽も、その音質もすごく良いです。コーヒーを飲みながら音楽を聴いて過ごしてもらうのもオススメです。

あとはやっぱりコーヒーとペイストリーとの相性ですね。滞在する時間帯や季節によって飲みたいコーヒーが変化すると思うんですが、コーヒーに合わせてペイストリーを選ぶのも良いですし、ペイストリーに合うコーヒーを私たちに聞いてもらえたらオススメのペアリングをご提案します。

 

Overview Coffee : 店舗での環境負荷を減らす取り組みや、Overview Coffeeに期待したいことがあればお聞かせください。

Sonoka : Overview Coffeeからのアドバイスや、取り組みに感化されて、Massifでもできる範囲でゴミを削減する取り組みをしています。カフェではたくさん牛乳を使用しますが、Overview Coffee同様にMassifでも〈あすなろファーミング〉の牛乳を使用しています。使用後は牛乳パックを乾かして、近くの回収場所まで定期的に届けています。

また、Overview Coffeeが使用している業務用の生分解性コーヒーバッグは使用後に保管して、まとまったら製造元の業者さんにお渡ししています。


Mei : リジェネラティブ・オーガニックの認知を高めたり、2050年問題へのアクションをOverview Coffeeには期待していますし、私たちも個人の活動もそうですし、店舗運営を通してより良い未来をつくっていきたいです。

 

Massif

Cafe 8:00 - 16:00 | Lunch 12:00- 16:00
Dinner 18:00 - 23:00
日曜日は 9:00 - 17:30
定休日:月曜
住所:〒153-0043 東京都目黒区東山3丁目7-11
Web:https://www.massif.tokyo/
SNS:https://www.instagram.com/massiftokyo/

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