オーツミルクブリューのつくりかた
前回の記事では〈Cold Brew〉の作り方をご紹介しましたが、今回はアドバンスとして同じレシピを使用した異なるドリンクをご紹介します。それは、水のかわりにオーツミルクを使用するだけで、家庭でも簡単に美味しいミルクビバレッジを作ることができます。
エスプレッソをベースとするカフェラテと異なり、ドリップコーヒーにミルクを合わせるカフェオレはコーヒーの濃度が低く、ミルクに負けて水っぽくなる傾向が強いです。簡単であるものの、美味しさという点では少し物足りない印象が残るカフェオレ。
家庭で美味しいミルクビバレッジを作る方法として、オーツミルクブリューは手軽でありながら風味が豊かなドリンクになるのでオススメです。オーツミルクが持つ植物由来の自然な甘さにコーヒーの風味が加わることで、カフェラテやカフェオレとも異なる、オーツミルクブリュー特有の味わいを楽しむことができます。
もちろん、オーツミルクではなく、動物性のミルクでも作ることができます。オーツミルクが手に入りにくい方や、濃厚な味わいが好みの方にはおすすめです。
Overview Coffeeでは、今回のレシピをエスプレッソマシンを設置しないレストランや飲食店にも推奨しています。グラインダーさえあれば手軽にミルクビバレッジを提供する方法として、パートナーのカフェやレストランでも採用されています。店舗で提供するコーヒービバレッジのレパートリーを増やす方法としてもご活用ください。
〈用意するもの〉
・1L以上のボトルかコンテナ
・大きめのティーバッグ
・エスプレッソローストのコーヒー豆
・オーツミルク
〈レシピ〉 4〜5杯分
・コーヒー豆 80.0g
・水 1000g
・中挽きのコーヒー豆
・抽出時間 冷蔵庫で12時間以上
〈ステップ〉
1. 使用するコーヒー豆80gをグラインダーで中挽きで挽く。
2. 挽いたコーヒー豆をティーバッグに詰める。(ティーバッグの容量の50%を目安に詰める)
3. オーツミルク1000gを入れたボトル(またはコンテナ)にティーバッグを浸す。
4. 冷蔵庫で15時間以上保管する。
5. 15時間以上経過したらティーバッグを取り出して完成。
〈アドバイス〉
・コールドブリューと比べて挽目を細かくすることで、ミルクにまけない濃度感や風味づけをすることができます。
・ティーバッグにコーヒー豆を詰めすぎると抽出が進まずに薄くなります。容量の50%を目安に詰めましょう。
・ティーバッグのかわりに水出しコーヒー用フィルターインボトルを使用すると手軽です。
・コンテナなどの容器で、水にコーヒー豆を直接浸し、完成後に濾し布を通してボトリングすることで、ゴミの削減に繋がります。
当然ですが、水と比べてミルクは風味が強いので、ミルクに合わせても存在感があるコーヒー豆を選ぶことがポイントです。コールドブリューでは繊細で個性的な風味をもつ〈EARTHRISE〉のブルンジや、〈AFRICA〉のエチオピアをおすすめしましたが、オーツミルクブリューでは現在、〈ESPRESSO〉や〈LATIN AMERICA〉で使用しているホンジュラスのCOMSAをご紹介します。
COMSAはチョコレートやナッツのような比較的落ち着いたトーンで、甘さの感じやすい産地です。Overview Coffeeでは他のコーヒー豆と比べて若干しっかりと焙煎をすることで、コーヒーらしいボディを生んでいます。また、〈ESPRESSO〉はエスプレッソマシンで抽出した時により甘く滑らかなテクスチャーを作るために、〈LATIN AMERICA〉よりも深く焙煎(ミディアムロースト)をしています。
オーツミルクで抽出するとコーヒーらしい風味をしっかりと感じることができます。今回ご紹介したレシピをもとに、ぜひご家庭でおためしください。